2009年9月22日火曜日

青蓮院門跡 青不動ご開帳

青蓮院門跡で青不動が、公開されるということで行って来た。公開されるのはかなり珍しいことらしい。この機会を逃してはと思い、訪問したのだが、?なことが湧き上がってきたので、ネットを汚しておきたい。


公開の理由


公開の理由は、ホームページなどにはそのようなことは、書かれていないのだけれど、現地の立て看板には、未曾有の経済危機からの救済のためとか書いてある。これは、いかにもとって付けた感で、ほんとに、これを公開したところで、経済危機から脱出できると思っているのだろうか?というか、この世の、現在の最大の問題を、経済危機と考えていること自体、宗教者としてどうなのか?と思う。
それは、この寺が、経済的なこと(よく分からないが、寺の増改築、建て増しをしたいらしい)にしか興味が無いのではないのだろうか?

やむなくこれまで3回公開した。

現地の説明にやむなくこれまで3回公開した。と書いてあった。報道によると、大阪万博で公開されたことがあるようである。しかし、やむなく、って何なのか?
文化財は、寺のモノではなく、大げさに言えば、人類全体のモノであって、このような貴重なものは、可能な限り公開するべきであると思っているので、この言い草はひどい。

しかも
同門跡のホームページには、
平安時代より現在に至るまで、ほとんど一般公開されていませんでした。
青蓮院では初めての公開
と、やたら、値打ちを付けようとして、3回の公開について触れていません。
いちいち、胡散臭さを感じるのは、私が、うがちすぎなのでしょう(か)

公開期間

大事な絵画文化財の公開としては、異例に長いように思う。

公開期間が、9・18~12・20と3ヶ月もあり、しかも、毎日、9:00~17:00 18:00~22:00の12時間も公開されている。
かなり強いライトで照らされていて、逆に、白光りして見にくい感もある。ろうそくも絵の前で灯されていて、そもそも、温調が効く、空間にも置かれていない。絵画には、良くないように思う。

このような環境と、公開時間は、通常、国宝、重文の絵画作品には、文化庁が許さないはず。どうなっているのだろうか?特に公開期間は、1ヶ月以下が決まりではないのだろうか?
金のためなのだろうか?本当に大丈夫なのか?

『追記』
こちらの記事http://mainichi.jp/area/kyoto/news/20090923ddlk26070245000c.html
によると、万博での公開は、わずか、というより、真っ当な20日間であったようで、今回の公開期間の長さは異様です。


国宝の中の国宝?

国宝中の国宝という表現もあったが、誰が決めたのか?それほどのものなのか?勝手なこと言うなと思う。

MIHO MUSEUM 2009年秋季特別展 若冲ワンダーランド

若冲ブームなので、へそ曲がりな私はどうしても斜めに見てしまうのだけれど、月夜白梅図は良いです。スポットライト形式の展示ルームは、ここの特別室という感じなのですが、その展示形式によく合ってます。バークコレクションのこのタイプの作品もここで見ましたが、とにかく若冲の梅図は良いです。これだけで、ここまで来る甲斐ありです。

紫陽花白鶏図も良いです。もう少し明るい光で見たいが。

目玉は、象と鯨図屏風でしょうが、これはでかい。象と鯨を描くには、でかくなければと思ったのでしょうかやたら大きい。しかも、この左右は、そもそも同じ紙でつながっていて、そのような紙は、その当時の日本にはなくて、中国からの輸入しか無かったとのこと(美の巨人、狩野博幸氏)

この展覧会、初出の作品もかなりあるようですが、楼閣山水図もそのひとつで、若冲の見つかっているもので唯一の山水図らしい。これも、独特の構図。鑑定が難しそうな気がします。